PC工法とは、工場で製造された鉄筋コンクリート製の部材を使い、現場で組み立てて設置する工法です。
PCはprecast concrete(プレキャストコンクリート)の略語です。
PC部材には柱、梁、壁、床、屋根などがあり、いわば鉄筋コンクリート造のプレハブ工法のようなものです。一般的にコンクリートの建築物は、建設現場に木製の型枠を設置し、コンクリートを流し込んで造られます。これは現場打ち工法(場所打ち工法)などと呼ばれ、季節や天候に左右される側面があります。これに対してPC工法では、あらかじめ専門の工場で製作された品質の一定したコンクリートが使えることや、現場作業の削減から工期の短縮にもつながるという利点があります。その半面、工場生産のPC部材には規格があるため、建設設計がその規格にしばられる面もあります。